2009年3月19日木曜日

筋肉の智恵

筋肉にも心がある

精神的ストレスによって呼吸筋が影響を受け、呼吸が浅く、速くなることは誰にも経験のあることですが、精神的緊張は呼吸筋だけではなく、全身のすべての筋肉を緊張させています。眉間の皴も、顏のこわ張りも、首や肩の凝りも、それらの全てが、硬くこわ張った心の反映なのです。

すなわち、筋肉は「心のメッセンジャー」とも、「筋肉には心がある」とも云えるのです。精神的ストレスは、意識できるものの他に、誰しもその何倍も、何十倍ものものが、潜在意識の中にある考えられています。

ふつうストレスの元になっている感情や思いをコントロールすることは、なかなか難しく、ましてや潜在意識下にあるものは(これまでの西洋医学的見地では)どうするともできません。しかし、どんな思いが心の内にあろうと、意識的には顔のこわ張りをとり、肩の力を抜いて、ゆっくり長い呼吸はできるはずです。つまり、普段の生活の中で、いつの間にか不隋意的な支配下にある自律神経系が、交感神経系優位の状態になっているものを、随意的に呼吸コントロールし、筋肉を緩めることによって副交感神経系を優位な状態にすることができるのです。


筋肉を意識する

日頃私たちは、胃にしろ、腸にしろ、頭にしろ、どこかが痛いとか辛いとか感じるとき以外、殆ど自分の体を意識することがないと思います。それらの存在を忘れているときにこそ健康であると云えるように思いますが、先に述べたように、無意識下においては、殆どの場合、交感神経系が優位に立ち、浅く速い呼吸をし、体中の筋肉をこわ張らせているのです。

よく耳にする、ストレッチも、歪みの矯正も、呼吸法も、それらの全ては、「筋肉を意識する」ということに繋がります。そしてまたそれらの全ては、筋肉の緊張を緩めるということに繋がるのです。そのことによって、交感神経系を抑制し、副交感神経系優位な状態にすることができるのです。

折りに触れ、頬を緩めて笑顔をつくり、肩の緊張を解いて、ゆっくりと穏やかな呼吸をすることこそ健康への道であると考えます。因みに、ほお骨の下の凹みには若返りのツボがあり、そこを日頃から刺激することをお勧めします。それを自然に行っているのが笑うという行為なのですよ。だから、若返りたかったらよく笑いましょう。


(参考文献:大阪市立大学保健体育科研究室・資料)

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